全国学校薬剤師大会

令和5年度

第73回全国学校薬剤師大会報告   報告者 山内大輔

日時:令和5年10月26日(木)17:00
場所:ザ マーカススクエア 神戸
特別講演:「日本一の酒どころ兵庫県・灘五郷 江戸時代からの歴史」
     酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)学芸員 大浦和也 先生

神戸にて行われた第73回全国学校薬剤師大会に参加しました。
令和元年に埼玉県さいたま市で行われた全国学校薬剤師大会ですが、その後は新型コロナウイルス感染症の影響で開催が中止となっていました。4年ぶりの開催となった神戸大会では全国から200名を超える学校薬剤師が参加し盛大に開催されました。
全国学校薬剤師大会では講演に先立って文部科学大臣表彰と日本薬剤師会学校薬剤師賞及び学校薬剤師活動協力者感謝状表彰が行われました。埼玉県からは
文部科学大臣表彰:藤井由美子先生
学校薬剤師活動協力者感謝状表彰:追立真由美先生、小松久美先生、山﨑章子先生
が表彰を受けました。おめでとうございます。

会場の様子

特別講演では兵庫県西宮市にある“酒ミュージアム”の学芸員である大浦先生より「日本一の酒どころ兵庫県・灘五郷 江戸時代からの歴史」という演題で講演がありました。全国学校薬剤師大会は当日翌日と2日間にわたり行われる全国学校保健・安全研究大会の間で行われます。そちらで学校薬剤師としての講演がある為か全国学校薬剤師大会では学校薬剤師の業務とは離れた地元ならではの講演が行われる傾向にあります。埼玉県で行われた際には鉄道博物館館長により「日本の鉄道の歴史」という講演が行われました。
兵庫県は日本酒の生産量が日本一で全体の約3割を生産しているそうです。清酒は1600年前後(安土桃山時代から江戸時代初期)に兵庫又は奈良で作らました。その後、兵庫の西宮・池田を中心に清酒造りが盛んになり現在の灘五郷に繫がっています。
明治時代より海外への輸出も始まり日本酒の生産地として発展してきた灘五郷ですが、戦争時の空襲により多くの酒蔵が焼失してしまったそうです。その苦境から近代的鉄筋コンクリートの高層酒蔵を作成し再度日本酒の産地として復興を遂げました。そのような苦労を乗り越えて現在も生産量日本一を誇っているそうです。
私はお酒が弱く日本酒はあまり飲まないのですが、今回の話を聞いて大浦先生お勧めの「ひやおろし」というお酒を買ってみました。夏の間に熟成させて秋季限定で販売しているお酒との事でした。一緒に参加した学校薬剤師委員会の北條先生は兵庫出身で日本酒が好きという事で今回の公演はとても面白かったとおっしゃっていました。皆様も近くに行った際には「酒ミュージアム」に寄ってみてはいかがでしょうか。