★彩たまの薬用植物

スイセン(ヒガンバナ科)
学名:Narcissus Tazetta ar.chinensis
生薬名:水仙根(スイセンコン)(薬用植物委員会)
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[[由来及び形態]
カナリー島の原産地からヨーロッパにはいり、小アジアを経由して中国に渡り、日本に入る。
Nacissus:ギリシャ神話の青年Narcissusにちなむ。泉に映った自分の姿に恋をして死に、その後にこの花が咲いたという神話。
tazetta:イタリア語「小さいコーヒー茶碗」副花冠の形が似ていることによる。
chinensis:「中国の」
和名 スイセン 中国名に由来
中国名 水仙 水と仙人の意。この植物が、いつも水の近くにあることからつけられたという。
別名、方言 ニホンズイセン(日本水仙)、セッチュウカ(雪中花)、ガカク
(雅客)
暖地の海岸地帯で野生化し群落を形成した状態が見られ、観光地となっている地域もある。観賞用に庭園などでよく栽培される多年草。鱗茎はラッキョウ形で外皮は黒色、鱗茎下部より多数の白色のひげ根を出す。
葉は帯状か線形で、円頭か鈍頭、全縁、灰緑色で質厚で長さ20〜40cm 幅1〜2cm。
花期は1〜4月。葉間より高さ20〜40cmの花茎を直立し、茎頂に白色で筒部が単緑色の花を4〜8個、散形花序につける。
[薬用部分・採取]
生の鱗茎を用時に採取する。水洗い後ひげ根を除いて使用。
[成分]
プソイドリコリン、リコリン、タゼテイン等
[薬効・薬理]
水仙根のアルカロイドは有毒で、誤食すると嘔吐、腹痛、脈博頻微、下痢、呼吸不整、体温上昇などを起こし、昏睡、虚脱、痙攣、麻痺などを経て死に至る。
外用薬として生のものが排膿消腫薬としてでき物などに用いられる。
[使用法]
はれもの、乳腺炎、乳房炎や肩凝りに生の鱗茎を金属製以外のおろし器で擦り下ろし、布でしぼった汁に小麦粉を少量ずつ加えて練り、クリーム状にしたものを、患部に直接貼り、ガーゼでおさえておく。乾いたら貼り替える。肌荒れを起こしやすいので皮膚が赤くなったら中止したほうがよい。内服しては、いけない。
中国では、花を水仙花といい、活血調経薬として子宮の諸症、月経不順に用いられているようである。
[類似植物]
スイセン属は世界中に原種あるいはそれに順ずる種が60種以上あると言われ、その多くは地中海沿岸一帯に分布している。それらの、交配により多くの園芸品種が育成されている。今では1万種を越えているといわれ、現在、目にしているほとんどの個体は、園芸品種である。

以上
文章:埼玉県薬剤師会雑誌307より転載
  (埼玉県薬剤師会薬用植物委員会作成)
写真:秩父ミューズパーク薬用植物園提供


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