★彩たまの薬用植物

アイ(タデ科)
学名:Polygonum Tinctrium Lour
生薬名:藍


[由来及び形態]
南ベトナムが原産地の1年草。わが国へは中国を経て藍染めの染料植物として染色技法とともに渡来した。中国では昔、この草を刈る時期を定め監視したので、監の字に草冠をつけ藍と名づけられたとの説がある。

草丈50〜60cm、茎は円柱形で柔軟、紅茶色をおび、上部で分岐する。葉は互生し有柄、2〜8cmの長楕円形で傷つくと藍色に変色する。秋に穂状花序の紅〜淡紅色の小さな花を密生する。花弁はなく、がくが5個に深く裂けている。イヌタデ(アカマンマ)に非常によく似ている。現在野生のものは、ほとんどみかけられない。

[薬用部位、調整法]
葉 生で使用の場合は必要時採取する。
(藍葉)7月頃摘みとり日干しにする。
(青黛)葉に水をかけ発酵させ、石灰を加えてかきまぜ、液面に出た泡をすくいとり乾燥させる。
実 (藍実)9月頃採取して日干しにする。

[成分]
インドキシル配糖体インディカンを含む。

[使用方法]
毒虫さされに、生の葉汁を患部にぬる。青黛は解熱、消炎、止血、解毒薬として、また外用で口内炎、喉頭炎、歯齦炎、蛇虫咬傷などに用いる。処方例として青黛海石丸、青黛石膏湯などがある。
藍実も解熱、解毒に、一日量3〜10gを、200mlの水に入れ、1/3量になるまで煎じて内服する。

(染料としての使用)
藍染めの生地は虫もつかずに長もちし、また着ていると蝮よけになると言われている。7月頃、花の咲く前に葉を採取し、2cm位に刻んで乾燥させ、寝床という室内に積み重ねて水でぬらし発酵させると、黒い土の塊のようになる。これをスクモと言い、うすの中でつきかためて藍玉にする。アイはインドール誘導体のインディカンを含み、乾燥発酵によりインディカンがインドキシルになる。インドキシルは水に溶解して藍汁となり、布を入れ空気を吹き込むようにまぜているとインディゴが出来て布が藍色に染まる。
「青は藍より出でて藍より青し」

以上
文章:埼玉県薬剤師会雑誌304より転載
  (埼玉県薬剤師会薬用植物委員会作成)
写真:秩父ミューズパーク薬用植物園提供


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